札幌は、すごい雪のようです。豆知識として、札幌よりも高い緯度の都市は、たくさんありますが(北極に近い都市はたくさんある)、札幌は世界的に見て、雪がとても降る都市として有名です。
冬の時期は、スキー・スノーボードに勤しむ人が多いと思います。特に長野方面の患者さんはスキー・スノーボードを趣味にしている方が多いですね。
スキーとスノーボードの肩脱臼の割合
📌 スキー
- ケガ全体に占める肩脱臼の割合:およそ 3.9–5.5% 程度。
→ これは捻挫・骨折なども含む「全てのケガ」の中で肩脱臼が占める割合です。 - 肩の怪我全体に占める割合では、肩関連のけがは4〜11% とされます。
🏂 スノーボード
- ケガ全体に占める肩脱臼の割合:およそ 約6.5〜7.5% 程度。
→ スノーボーダーは転倒して手をつく機会が多いため、肩への衝撃で脱臼しやすい傾向。 - 肩の怪我全体の中では、肩のケガが占める割合が**8〜16%**と言われています(その中に脱臼も含む)。
🎿 スキーの肩脱臼 発生率(per 1000 skier-days)
🔹 肩関節脱臼の発生率は
👉 約 0.0295 件/1000 skier-days という報告があります。
これは「1000 日分のスキー滑走者日」に対して、約 0.03 回(= 1 回起こるのに約 34,000 滑走日分) の肩脱臼が発生するという頻度です。
🎿 スノーボードでの肩脱臼 発生率(per 1000 snowboarder-days)
🔹 スノーボーダー全体の肩脱臼率
- 約 0.0676 件/1000 スノーボーダー・デイズ(= 1000 日間の滑走で約 0.068 件)という報告があります。
→ これはある研究で、スノーボーダーの受傷データから 肩関節脱臼が発生した頻度として算出された数値です。
🎿 スキーにおける肩脱臼の主な発生メカニズム
1) 腕が外側に伸ばされた状態での転倒(外転+外旋)
- スキーで肩脱臼が起こる最も典型的な力学的パターンは、腕が横方向(外側)に広がった状態で転倒し、さらに外側にひねられた(外旋)状態で地面に体重や衝撃を受けるものです。
- これは前方脱臼(肩が前方に外れる)が起こる典型的ポジションで、肩関節の前方支持構造が強く引き伸ばされた結果、肩関節が不安定になって脱臼に至ります。
- この機序はスキーの転倒時に腕が離れた位置で地面をついてしまうシーンで起こりやすいです(腕が90°以上外側に開いた位置での衝撃)。
ポイント:
- 腕を外側へ伸ばして転倒 → 肩関節が外側に広がり(外転)、さらに手をつく際に回転力(外旋)が加わる
スノーボードにおける肩脱臼の主な発症メカニズム
転倒方向・転倒パターン(Fall Mechanics)
スノーボード特有の転倒メカニズムが肩脱臼の発生に関与しています:
- **前方・つま先側への転倒(toe-side fall)での肩脱臼が約70%**と高頻度。
→ スノーボーダーはボード前方へ転倒しやすく、つま先側エッジで引っかかって前に倒れるときに手や肩をついて負傷することが多いです。 - レギュラースタンス(左足前)では左肩の脱臼が多い傾向も報告されています。
- ジャンプやエアリアル動作の**着地失敗・直撃転倒(direct impact)**も肩脱臼の原因。
もし肩脱臼をしてしまったら
無理にはめようとせず、スキー場には近隣の医療スタッフがいますので、医療従事者に整復してもらいましょう。時間がある場合は、ベンチにうつ伏せになって、力を抜いて、腕を下に下げておくと、自然と「パコッ」と入ることがあります。
大切なことは、痛い動作をしない、無理をしない、力を抜くです。

参考文献:



